庚申塔物語

庚申石祠

庚申石祠

多摩地方にみられる庚申石祠は、次のように町田市に2基現存する。 [表1]参照

表1.多摩地方にみられる庚申石祠
No.年銘西暦中尊塔形所在地備考
寛文2年1662--流造型青梅市青梅仲町 山王社室部欠
1寛文9年1669大日如来流造型町田市三輪町三谷津中尊
2延宝5年1674--流造型町田市三輪町 椙山神社

参の寛文2年石祠は、失われた室部に「守護庚申不疑 実多残余共□」の銘文があったと、 昭和16年発行の『青梅郷土誌』に記録されている。

1の寛文9年石祠は、流造型で室部の中に智拳印を結ぶ金剛界大日如来の中尊が安置されている。 室部の正面上部にニ鶏、下部にニ猿、右側面に一猿を浮彫りする。 室部には「奉造立庚申庚申供養二世安楽 悉地圓満 寛文九己酉十二月初日」「庚申供養同行七人敬白」 「武州多摩郡□□下三輪村」の銘がみられる。

2の延宝5年石祠は、1と同じ流造型であるが、室部の中に中尊がない。 室部には「奉造立庚申供養所」の銘文が刻まれている。

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