庚申塔物語

四猿と五猿の庚申塔

四猿と五猿の庚申塔

庚申塔といえば三猿が通り相場であるが、ごく稀にはそれより多い猿の浮彫りがみられる。神奈川 県藤沢市江ノ島の群猿塔は、三不型の猿を含む36匹の猿を浮彫りするので有名である。多摩地方に も次のように、四猿と五猿の塔が各1基みられる。 [表1]参照

表1.多摩地方にみられる四猿と五猿の塔
No.年銘西暦中尊塔形所在地備考
1弘化4年1847青面金剛柱状型あきる野市伊奈 山王宮四猿
2延宝7年1679青面金剛光背型町田市広袴 天王社五猿

1の弘化4年塔は、剣人6手の青面金剛を主尊とする刻像塔で、足下に一猿と台石にある扇子型着 衣帯冠の三猿と合わせて四猿である。

2の延宝7年塔は、合掌6手の青面金剛の両脇に向かい合わせのニ猿と下部の三不型の三猿の五猿 を浮彫りする。

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