日蓮宗では、「南無妙法蓮華経」の題目を唱える。 多摩地方にみられる題目を刻む塔は次の通りである。 [表1]参照
No. | 年銘 | 西暦 | 中尊 | 塔形 | 所在地 | 備考 |
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1 | 宝永7年 | (文字) | (文字) | 笠付型 | 町田市森野5-9 | 一猿 |
2 | 享保17年 | (文字) | (文字) | 柱状型 | 三鷹市牟礼1-8 | 道標銘 |
3 | 寛政10年 | (文字) | (文字) | 柱状型 | 保谷市下保谷2-1 | |
4 | 年不明 | (文字) | (文字) | 笠付型 | 町田市本町田 博物館 | 三猿 |
1の宝永7年塔は上部に日月、下部に三猿を配して、中央に「妙法蓮華経」と刻む文字塔である。 多摩地方で題目庚申塔の初出である。
2の享保17年塔は、塔正面に「南無妙法蓮華経庚申供養之所」とあり、石橋供養を兼ねている。 側面には、国分寺や府中を示す道標銘を刻む。
3の寛政10年塔は、塔正面の主銘が「南無妙法蓮華経庚申塔」で、 題目の左右に「天下泰平」と「国土安全」の銘がある。
4の年不明塔は、「南無妙法蓮華経」の題目に三猿があり、 「奉造立帝釋天王供養塔」と「為講中現當二世大願」の銘がみられる。 同市森野・神明神社の境内にあったものを現在地に移した。